パソコンにトラブルはつきものです。さらに途上国でパソコントラブルが起きる確率は日本で使用するよりも何倍もリスクが高いでしょう。蔓延するウイルス、家の中までホコリ・砂だらけ、高電圧による故障、楽しみは映画・音楽鑑賞・・・パソコンの長時間稼動など実にさまざまな面でリスクが上がると思います。どのようにリスクを回避し、万が一壊れたらどうするか考えて見ましょう。
[ハードウェア故障]
物理的な故障が起きた場合、途上国では直すことが難しい場合があります。普段使っていても物理的にハードウェアが故障してしまうことはありますが、回避できるものもあります。
・スタビライザーなどで高電圧を防止する。
・ホコリや砂などが入らないように、使用後は必ずしまう。
・衝撃を与えないように管理する。
・長時間の利用は控える。
万一壊れてしまった場合、隊員は、一度日本に送り返して修理しているようです。
[ソフトウェア故障]
ウイルスやプログラムの不具合でOSが起動しないなどの場合は、PC隊員などに見てもらいましょう。もしリカバリーなどが必要になった場合、購入時についてきたCDやDVDが必要になります。必ず日本から持ってきてください!もし持っていないのであれば、メーカーのサイトからあらかじめダウンロードしてCDに焼いてくるなどするとより良いでしょう。
[ウイルス対策]
途上国におけるウイルスの蔓延は想像以上のものでした。ウイルス対策ソフトは必須です!日本の量販店に売られているものを用意するか、最近では無料のものでも十分対応出来ますので用意しておいてください。特にUSBフラッシュディスクからの感染がほとんどです。このサイトにもある対策が書かれているので、参考にしてみてください。
[変圧器]
日本は世界で最も低い100V規格のため、海外で日本製品を利用する時には変圧器が必要になります。50〜100Wくらいの小型のもの用意して持ってくるといいでしょう。直接挿した場合、電気機器が電圧に耐えられず故障することがあります。またノートパソコンのアダプタ(四角い部分)は240Vに対応していますが、アダプタからコンセントまでのケーブルは110Vまでなので、海外対応電源ケーブルを買っておくとよりいいでしょう。
[スタビライザー]
スタビライザーとは電圧安定器のことです。停電などが多い場所では、停電明けに高電圧の電流が流れてきて、パソコンがそれによって一瞬で壊れたりすることがあります。必要な場合は現地で調達できますので日本から持っていく必要はないと思いますが、任国の状況を把握し、必要ならば設置するようにしてください。
[バックアップ]
PCやカメラはお金を出せば買うことが出来ますが、故障であれ、盗難であれ、一度失ったデータは戻ってきません。特に写真データは2年間の思い出が詰まった大切なデータになるでしょう。バックアップをすることは非常に大切です。ポータブルハードディスクなどに頻繁にコピーをしておくことや、写真データは別にDVDにも焼いておくなどして、用心に用心を重ねておくことが大切になります。
[JOCAプロテクション]
訓練所で説明があるとおもいますが、JOCV用の海外保険 JOCAプロテクションというものが紹介されます。パソコンの故障、盗難は特別な場合を除いてJOCAプロテクションの保障対象になると思います。万一のリスクに備え、加入しておくとより安心でしょう。
トラブルやリスクを回避するには普段からの心がけが大切です。盗難に遭わないように管理したり、必要以上にパソコンを付けっぱなしにしないなど、当たり前のことがとても大切です。バックアップもとても大切です。何かが起きてからでは取り返しがつきません。いい活動が出来るように、用心に用心を重ねておくようにしましょう。